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Chicago(シカゴ)来日公演、初日の大阪公演のライブレポートが到着しました!愛知公演チケット好評発売中!

Chicago Japan Tour 2016
1/9(土) 大阪国際会議場 メインホール 【ライブレポート】


重厚なホーン・セクションを擁したブラス・ロックの先駆的バンドとして69年にデビューを果たし、70年代のAORやディスコ、80年代のMTVポップスなどと時代の変遷に合わせて数多くのヒット曲を輩出しながら半世紀近くに及ぶキャリアを重ねてきたシカゴ。14年には通算36枚目となるオリジナル・アルバムを発表し、衰えない健在ぶりを示した彼らが、年初から4年ぶりとなる待望の日本ツアーをスタート。その幕開けとなった9日(土)の大阪国際会議場・メインホールにおける公演は、間に20分間の休憩を挟んだ2部構成で約3時間にも及ぶ圧巻のステージとなった。

 ステージ後方のバックドロップにはおなじみのバンドのロゴ、3名のホーン隊を含む9人のメンバーが登場すると、オープニング曲はデビュー作の冒頭を飾ったプログレッシヴな曲展開で圧倒する「イントロダクション」。各パートのソロも随所にたっぷりと盛り込みながら、ベースのジェイソン・シェフのハイトーンな歌声が映える楽曲を挟んで場内のハンドクラップを誘うグルーヴィーなナンバーへと流れ込んで盛り上げると、結成時から在籍するトロンボーン奏者のジェイムズ・パンコウが“また会えてメッチャ嬉しい。準備はできてますか?いくで。Let's Do It!”と大阪弁も交えたMCで挨拶。続いては、AOR的なメロディの良さが映える76年のヒット曲「愛ある別れ」をはじめとする70年代の多彩な名曲の数々から、最新作のタイトル曲であるアーバン・メロウな「Now」や打楽器奏者がラテン色を全開にしてラテン・ジャズ的な展開をみせるインストなども披露され、進化を続けるバンドの現在進行形もしっかりとアピールしてくれた。

 ステージ前方にキーボードが置かれての中盤は、ジェイソンが弾き語りで歌う86年のヒット「スティル・ラヴ・ミー」、キーボードのロバートが歌う『シカゴ10』(76年)収録の「雨の日のニューヨーク」、そしてもう一人の鍵盤奏者のルーが歌う89年の「ルック・アウェイ」と新旧のメロウな代表曲を立て続けに。続いては、一転して70年発表の2作目の収録曲を中心に複雑なホーン・アンサンブルと力強いボーカルが交錯するジャズ・ロック色の強い楽曲を連発して圧倒したところで第一部を終えた。

 休憩を挟んでの第2部は、デビュー作の収録曲から80年代の『シカゴ17』の収録曲までと幅広い時代から選ばれたレパートリーを多彩に聴かせながら徐々にロックなテンションを高めると、ホーンの3人がカウベルやタンバリンを叩いて煽る前奏からスペンサー・デイヴィス・グループの熱い名カバー「アイム・ア・マン」へ。ディスコ色の強いダンサブルな79年発表の「ストリート・プレイヤー」で熱気を高めた後に、ジェイソンがボーカルを取るスウィートな楽曲を挟むと、おなじみのピアノのイントロから大ヒット曲の「素直になれなくて」を披露した。そのままテンポを上げて「ゲット・アウェイ」へと流れ込むと客席は堰を切ったように総立ちとなり、クライマックスは土曜日の夜にふさわしく「サタデイ・イン・ザ・パーク」からハードなギターも伴っての「フィーリン・ストロンガー・エヴリ・デイ」へ。アンコールのラストには彼らの代名詞的な名曲である「長い夜」もプレイされ、代表曲から新旧のコアな楽曲までしっかり網羅した決定版的なセットでバンドの音楽的な多彩さ、歴史の深さ、そして現役ぶりを再認識させてくれた。

 来日ツアーはこの後、12日(火)に愛知の刈谷市総合文化センター、15日(金)に神奈川のパシフィコ横浜・国立大ホール、16日(土)に宮城の仙台イズミティ21と続く。米国ロックの第一線に立ち続けてきた彼らだからこその渾身のステージをお見逃しなく!

ライター 吉本秀純

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